2014年をおもう No2
名品備前三角花入は、私が備前焼を始めて間もない頃、備前焼の知識もほとんど皆無に近い私に、池内美術(株)の池内克也氏の計らいで、その持ち主に頼み根津美術館の茶室まで持ってき来て見せて頂いた。
この織部様式の最高峰を手にとって見た。なぜか気分が悪くなる。手から離すと気分がよくなる。また手に取ると気分が悪くなる。何度も同じ感覚を味わった。その時はただ不思議を不思議で終わった。その時のことを今も昨日のように思い出すことが出来る。
あれから40年、今はNHKのご期待に少しでも近いものをと考え、生地は22点制作した。