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中学時代 3

私は体育も勉学もだいたい中ぐらいで見栄えのしない、いわゆる並だった。英雄と言う頭が優秀で柔道のうまい転校生が来た。
彼に誘われて警察本署の柔道場へ練習に行くようになった。
彼に演劇も教わった。別に部活があるわけでもないのに、時間があれば場所を選ばず、教室とは言わず、映画の一場面を再現する。特に「剣豪ダルタニアン」は熱心にやった。
そのうちに誰とはなしに人数が増えて、6,7人になり、英二も加わった。
英二と私はいつの間にか主役を演ずるようになった。台詞も筋書きもいつの間にかアドリブでまとまり、「西瓜泥棒」「一芸の関所」が完成した。
田舎の劇場を借り上げて有料で開演した。劇の途中で私が何か余計なことを行った為に幕引き役が誤って途中で幕を引いてしまい、あわててまた開幕した事を今も鮮明に覚えている。
その英雄も北朝鮮へ帰って行った。