高校時代 5
我が愛媛県立丹原高等学校にはプールがなかった。
小さな町の裏通りに農業用水を溜める為の25mプールがあった。そのプールを借りて練習していた。
そのプールが使えるのは、4月から10月ぐらいで、夏は町民や子供達で満杯であった。そういう時は、山際の農業用溜め池を渡り歩いた。12、1、2月は柔軟体操をやるだけ。3月からの溜め池の練習の寒かったこと。胸がしめつけられ呼吸が出来ない。
私は子供の頃から川や海で魚をつかまえる事は天才的であった。
土手の崩壊を防ぐために杭を打って松板をはめ込んである。
その左右の割れ目から静かに手を入れる。柳の根元の洞穴でも同じ。
うなぎ、なまず、フナ、コイと色々の大小の魚がかくれている。
このとき慌てると逃げられる。
まずさかなの頭と尾が左か右かを確かめる。私の場合、頭が右にあればまず100%獲れる。頭が左の場合は左手で魚をつつき方向をかえさせる。
それは急がず、1にも2にもソフトに息をこらしてやる。
この時の気持ちがたまらなくスリリングで、魚が大きければ大きいほど胸が高鳴った。
魚は尻尾を触ると敏感になり逃げる。右手で頭の方を手の内へ包み込むように目を隠すと動かずじっとしている。
左手は尻尾をさけ、腹の下へ回しそっとすくい上げると魚は逃げないで取り出すことが出来る。
だから水のあるところは大好きである。
今も同じ変化なし。
水泳部に入ったのもただ水が好きだからだ。
つづく・・・