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高校時代 12

朝鮮動乱の戦需景気で豊かさが見え始めた。

惟弘は家業を手伝う為にホンダのバイク”ドリーム号”を買ってもらい、学校へ載って来た。運動場で乗って見せた。
「これがクラッチで、これがブレーキ」
と教えてもらった。
クラッチ、アクセルの関係を覚えないうちに待ちきれず、私は借りて乗ってみた。
クラッチとアクセルの調節がうまくいかずエンストをして走らない。
ところがいきなりドリーム号は走り出した。グランドを1周、2周としているととても痛快に思った。
が、車を止める方法は聞いていなかった。大声で聞いてみたが、惟弘の前をあっと言う間に通り過ぎ、痛快から不安に一変した。

そんなことがあってしばらくした頃、
今度は正三が自転車にエンジン付けた”エンジン付自転車”に乗って来た。
これは免許証はいらないが、許可証がいった。
私は、正三からこの自転車を借りて乗って街へと出て行った。
街の中を走っていると街角におまわりさんが立っていた。
私は無許可であるので、あわてて止まろうとしたが、あわて過ぎて止まらず
あっと言う間におまわりさんの前へ来てしまった。
おまわりさんから案の定停止の合図があったが、自転車は50mも走って止まった。走ってきたおまわりさんは何も言わず父の名と住所を聞いた。
オヤジが警察へ呼ばれてこっぴどく注意されたようだ。